「補助金って、申請しても通らないんでしょう?」——東京の中小企業の経営者から、そんな言葉をよく聞く。結論から言えば、採択率は準備で大きく変わる。制度によっては全国平均で30〜50%程度、しっかり練った事業計画なら体感でそれ以上に届くケースもある。今回は補助金の申請支援について、株式会社ザイプラの中小企業診断士に、東京の現場感を交えて聞いた。

── 東京の中小企業で補助金の相談が増えている背景を教えてください

ここ2〜3年、東京の中小企業からの補助金の相談は明らかに増えました。物価高、人件費の上昇、それにデジタル化の波。設備投資やITツール導入に使える制度が拡充されたことも大きいです。国の制度だけでなく、東京都や各区市の独自の助成もあって、対象になる会社が広がったんですね。

ただ、増えているのは「相談」であって「採択」ではないんです。ここが難しいところで。先日ある製造業の経営者の方とお話ししていたら、「3回申請して全部落ちた」とおっしゃる。中身を見せてもらうと、事業計画が2ページしかなくて、数字の根拠がほぼ書かれていなかった。これでは審査員に伝わりません。

補助金というのは、これは国や自治体が政策目的を達成するために「こういう投資を後押ししたい」というお金なんですが、だからこそ「あなたの投資が、その政策にどう合致して、どんな成果を生むか」を数字で示す必要がある。そこが抜けている申請がとても多い。

東京は競争も激しくて、同じ制度に数百社、多いと数千社が応募することもあります。そのなかで選ばれるには、思いつきではなく設計が要る。まずは補助金を含めた資金調達全体を俯瞰することが大事で、 東京の中小企業向け財務コンサル のような専門的な視点で自社の状況を整理するところから始めると、遠回りに見えて近道になります。