「今期は黒字だったのに、なぜか資金繰りは苦しい」。これは決して珍しい話ではありません。利益とお金の動きはイコールではないからです。

利益と現金がズレる理由

売上が立っても、入金は1〜2か月先。一方で仕入れや外注費は先に支払う。この「入金より支払いが先」の構造が、手元資金を圧迫します。さらに在庫を多く抱えれば、その分だけお金が商品の形で寝てしまいます。

運転資金 = 売掛金 + 在庫 − 買掛金

この式で必要な運転資金の大きさが見えてきます。売上が伸びるほど運転資金も膨らむため、「成長しているのに苦しい」という状態が起こり得ます。これを増加運転資金と呼びます。

打ち手は3方向

  • 回収を早める:請求サイト・入金条件の見直し
  • 支払いを整える:無理のない範囲で支払サイトを最適化
  • 在庫を減らす:滞留在庫の把握と発注ルールの見直し

「黒字倒産」を防ぐ鍵は、利益ではなくキャッシュで経営を見る視点です。